AI導入検討中の方必見!WEBのプロが即使えるAIツールを紹介

date_range 2024/01/31
ビジネス塾
AI勉強会11回MV

WEBのプロが集い、毎月イチオシのAIツールを紹介するAI勉強会。 今回は各部門のプロがAI導入しやすく、業務にも活かせるAIツールを厳選してご紹介します。

WEB制作部門:クリエイティブプロダクト部 星さん

厳選AIツール:Google Bard


2023年9月のアップデートにて、GoogleのアプリとAIを連携させられるようになりました。使い方は簡単!Bardで質問をするだけで、アプリからBardが情報を取ってきてくれます。


これまで複数の媒体を経由しないと得られなかった情報もBard一つで簡潔!



Google Japan Blog「Bardが高性能なモデルにアップデート」

https://japan.googleblog.com/2023/09/bard.html


AI導入例:

AI導入例としては、メール検索、Youtubeの動画検索、文章の要約で活用しました。


メール検索の場合:メール検索の出力を依頼


Youtubeの場合:おすすめのYoutube動画を依頼

例:日本で一番再生数の多い動画を表示して

  〇〇の有名な曲を数曲ピックアップして


文書の要約の場合:Googleドキュメントの要約を依頼


その他にも連携できるおすすめアプリがあるので、自分の業務にあったAI導入ができるか、実際にAIに聞いてみるのもありですね。



残念ポイント:

Gmailでは件名の検索で回答が返ってくるが、中身に対する質問はエラーになりやすいです。またGoogleドキュメントやスプレッドシート、ドライブはファイル名の検索やURLは回答はしてくれますが、内容にはアクセスすることはできません。


 業務的には「このファイル名の〇〇シートのこのセルの情報が欲しい」という指示に回答してもらえるとAI導入としてかなり有効活用できそうです。 Bardは現在開発中なので、今後の進化に期待ですね。

WEB制作部門:クリエイティブプロダクト部 松村さん

私の部署では、お客様とお電話で行う、ホームページのディレクションの品質を上げるために、AIを導入したいという目標があり、今回のツールを見つけました。


厳選AIツール:Whisper API


そこで今回AI導入したのは「ウィスパーAI」です。OpenAIによって開発された文字起こしのAIで、このモデルはWebから収集された68万時間分の多言語音声データをもとに学習を行っているため、高い精度で音声をテキストに変換できる無料の音声認識モデルです。


参考:Introducing Whisper

https://openai.com/research/whisper


AI導入例:

今回は主に文字起こしを行ってもらいました。

さらに「ウィスパーAI」に加えて、chatGPTに情報を渡し、ウィスパーAIのアウトプットに見出しをつけてもらいました。


↓「ウィスパーAI」が生成した文字起こし文章↓


工夫したポイントとして、 ChatGPTに「見出しをつけて」と言うだけでは見出ししか出さなかったり、きちんと返ってくる確率が低かったため、チャンクに分けた文章をプログラムで番号を振り分け、「JSON形式でアウトプットして」とプロンプトを作りました。


下記のようにチャンクに分割し、 JSON形式で受け取ってからプログラム上で機械的にさしかえます。


↓チャンクに分割↓

↓使用したプロンプト↓

上記の文章に10個以上20個以下までの見出しを付けたいです。内容に応じて見出しを生成し、下記のようなJSON形式で出力してください。\n\n     {       "subject":[{       "position":1,       "heading":"見出しテキスト"     },     {         "position":12,         "heading":"見出しテキスト2"     }] } positionというキーは、その見出しが本文についている<1>から<150>の数字のいずれに位置するかを示す数字です。";  


残念ポイント:

精度は高いのですが、社内では難しいとの声も上がっているため、WEB初心者でもAI導入できるようにアレンジして、次は進化版を発表します!

WEB制作部門:マーケティング部 堀田さん

厳選AIツール:Docsbot

Docsbotとは独自のデータとChatGPTをもとにして、簡単に自社AIチャットボットを作ることができます。URLを読み込ませるだけでドキュメントの情報やWEBサイトの情報を読み込ませることができ、簡単にチャットボットの公開ができます。


APIも提供されているので、自社のシステムに組み込むこともできます。 無料版だとチャットボットの学習に使えるデータはドキュメント(PDF)とURLだけ。月に質問できる質問数などは支払う金額によって変わります。 社外向けではなく、社内向けに使われている事例が多かったです。


DocsBot AI:https://docsbot.ai


AI導入例:


AI導入例としては、チームでルールの共有をする場合だったり、FAQコンテンツとして活用できます。導入するために必要だったのは10分以下!導入が簡単なところも魅力的なAIツールです。 さらに無料版であっても、月の質問数は100、読み込み数が50ページできるため、個人で使う分には無料で十分なところもメリットですね。


WEB制作部門: マーケティング部 西峯さん

制作の現場だと「制作時のルールってなんだっけ?」と言う時にAIに聞けたらいいなと言うことで調べてみました。


厳選AIツール:

今回取り上げるツールは「Notion」です。

マークダウンという見出し形式で情報を貯めておけるアプリ。一般的なAIの回答もできるAIツールですが、今回はその中でもNotionの新しい機能であるQ&Aを紹介します。


AI導入例:

AI導入例としては、今回は自分が貯めてきたメモを覚えさせて、その情報をもとに答えさせるツールです。このツールには自分で書き留めたものを参照させ、実際に2つ質問してみました。


例)家のWi-Fiパスワードを教えて

前にメモしてあった情報を参照して、正確にWi-Fiのパスワードを答えてくれました。


例)この言葉が思い出せない...

前に聞いた言葉なんだっけ?となる時ありませんか。

今回は「この決まり文句、よく聞くなあ〜みたいなことをなんというのでしたっけ?」と会話形式で聞いても、「クリシェ」ときちんと答えてくれました。


これも自分が書いたメモをもとにしているので、社内でよく聞く言葉などをメモしておけば一般的な情報ではなく、自分が欲しい情報を正確にもってくることができます。 「前にみた記事でこんな内容どうだったっけな?」となった時にもパッともって来れるようなので、お助けツールとして便利ですよね。


比較として、ChatGPTに同じ質問をしてみると...

このように「お決まりのセリフ」「お約束のセリフ」「お決まり台詞」と返ってきました。間違いではないのですが、ChatGPTからは欲しい回答を得られなかったです。


残念ポイント:

NotionAIは有料で使うなら10ドル、チームでも一人当たり10ドルとなるため、業務で日常使いするには使い方によっては割高に感じるかもしれません。

WEB開発部門:京都開発研究所 久保さん

社内外でAIに記事を書かせる動きがあり、かなりの文字量が必要なので、これまでは小分けにしてChatGPTに回答を作らせていました。そうすると文脈を無視して作ってくることも多く、手間がかかっていたので、そこを解消させるためのAIツールを紹介します。


厳選AIツール:GPT-4 Turbo+アシスタントAPI


具体的には先月と今月(2023年12月現在)にできたChatGPT-4 TurboとアシスタントAPIを内部的に使用して実現しています。 OpenAIのPlaygroundでは、プログラムを組まなくても同じことができるので、ここで実演しました。 まずはアシスタントを選択して、名前を入れます。 instructiosではアシスタントの情報を詳細にすることでキャラクター設定ができます。


↓実際にinstructionsに記載した内容↓

アシスタント:「プログ記事の生成をアシストします。記事構成を提案し、その記事構成をもとにセクション毎の文章を生成します。性別男、口癖「それで言うと」、特徴「語尾ににゃとつけて話す」

今回紹介しているAI導入の中でポイントとなるのが、ChatGPT4-1106preview!

特徴としてコンテキストがめちゃくちゃ大きいです。コンテキストが大きいということは簡単にいうと「記憶力がすごい」ということなんです。古いモデルだと初めの方を忘れていってしまいますが、これだと長い間記憶してくれ、10,000文字超えてしまっても初めのやりとりを覚えています。


最後に「Thread」の部分でプロンプトのフォーマットを決めて実行をすると、プロンプト通りの文章が出てきます。


AI導入例:

AI導入例としては、ライティング業務で長文を作成する必要がある際に、長文であっても前の文脈を意識した文章を書いてもらいたい際に使えます。また右側にログが残っているので、実際にプログラムでもできる上、Playgroundでもできます。プログラミングに詳しくなくても、AIで補って使っていけるので、ぜひAI導入に挑戦してみてください。

広報部門:経営参謀室 廣澤

厳選AIツール1:promptia

200個のプロンプトのテンプレートを蓄積しているデータベースです。プロンプトを探すだけではなく、ChatGPTの回答サンプルがpromptia内ですでに用意されているので、わざわざChatGPTに聞いて、どんな回答が出てくるのか試す手間も省けます。


AI導入例1

AI導入例としては、AIライティングの際に適切なプロンプトを持ってくることができます。プロンプトに迷うことや、適切なプロンプトを効率よく持ってくる際にはぴったりです。


厳選AIツール2:GALLERY


今話題のAIツールを簡単に検索できる、AIのデータベースです。カテゴリー別にAIが分けられているので、求めているAIを調べやすく、AIツールの料金、詳細も一覧で確認することができます。


AI導入例2:

AI導入例2つ目として、AIのデータベースとして、日本初のものなので、日本のAIツールだけを限定して探すことができます。前に紹介した「sayhi2.ai」と比較すると、こちらは日本語対応しているだけなので、GALLERYは日本語にとことん対応したサイトとして活用できます。 またGALLERYでは、一つ一つのAIツールについてAI導入例も含んで詳細に書かれた記事が用意されているので、利便性の高いデータベースです。

総務部門:管理執行部 水落さん

社内からの質問やメールにチャットボットで一次返信や対応ができないかなと思い、探してみました。


厳選AIツール:GPTExcel


ExcelやGoogleSheets(Googleスプレッドシート)の関数、SQL文や正規表現、VBA等を自動で生成してくれるアプリケーションです。対応しているのは、「Excel」「Googleスプレッドシート」「Airtable」に対応しており、出力することができます。


AI導入例:

AI導入例としては、関数の質問をするとわかりやすく、丁寧に説明してくれます。関数自体の解説もあって便利で、Excelが苦手な方は使ってみる価値があると思います。

まとめ

今月のAI勉強会はいかがでしたか。 WEBのプロの実践的なAI活用や、管理部門のお助けツールとしてのAI導入まで、今月は幅広く紹介しました。


「AI導入」となるとどこかハードルが高く感じてしまいますが、「とりあえず助けてもらおう!」と気軽な気持ちで始められるAIも、今回ご紹介した中には多いと思います。 ぜひAI導入で業務効率化への一歩を踏み出してみてください。

人物

経営参謀室 広報担当 廣澤あやな

ここまで記事をご覧いただきありがとうございます。

AI導入をこれまで行ってきて感じていることは、「全部AIに任せよう」とするのではなく、部分的に活用していくことで、全体として業務の効率化が進んでいくということです。まずは「ここAIで出来ないかな」と思いつくところを中心にぜひ試してみてください!


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