Q アルバイト 福田純大さん:
集中を持続させるためにしていることは何かありますか?
青山Answer:
ありません。集中しようとすればするほど集中していないです。集中力を持続させるんだという雑念に囚われている以上、集中できるわけがないです。集中ってどういうことですか?
Q 福田くん:
物事に没頭している時だと思います。
青山Answer:
「没頭」するというのは「頭が没する」と書く。それは集中ですか?
集中なんて誰でもできます。
集中を持続できる or できないはほぼ体力です。
僕の集中力は10分も持たないです。本当に集中している時は1人でタバコを吸っている時。あらゆるアイデアがまとまりきるのは喫煙所です。それって極限状態の集中モード。 「集中」で多くの人が勘違いしていますが、点に向かうイメージではないですか? それは全く逆です。集中すればするほど視野も思考の幅も一気に全部広がるのです。全部広がった状態から取捨選択を一瞬でできる状態、「これはいらない、これは取る」で、点と点が繋がって、軸となって、イメージを完成させます。
手を動かし出す時は考えがまとまっている時です。パソコンに向かって資料を作っているときは「どういうデザインにしようかな」という時だけです。 時間通りに仕事ができない人は、画面に向かい出してから考えています。それって僕からしたら何にも集中できていないということ。
絶対に仕事ができない人のスタイルです。
デザインにしても上から一個一個やっていくなんてできません。
全体を見通した上で「何を訴求していこうかな」「カラーリングにはどんな心理学を使おうかな」「どういう表現をしようかな」と頭の中で想像して、粒度がすごく細かいんですよ。イメージの中でものができちゃいます。
一旦頭の中に入ったものを忘れないので、一日経っても二日たっても「ああ!あれやろう」とパッとできます。しまうところに形をきちっとした状態でしまっているので、脳みその扉を開ければ出てきます。みんなはワシャワシャと置いているので、クシャクシャになってわけがわからなくなって、もう一回思考をやり直さないといけないのです。
実は僕の集中は10分くらいしか持たないです。
何時間も集中力を保てる人は超人か、集中ということを知らない人だと思います。基本仕事は作業です。「思考しました、考えをまとめました、イメージしました」に集中という言葉が適合すると思いますが、作業は作業です。 集中するということはイメージを固めること。 業務の指示を受ける、そこでゴールを確認し、ゴールまでの道筋をイメージするのです。
イメージができない状態で「承知しました、わかりました」なんて言ってしまったら、それは後追いで質問することになってしまいます。その段階で「この人は仕事ができないな、ミスしてしまうな」と思ってしまいます。
集中というのは視野が広がり、思考の幅が広がることです。 「忙しい」というのはどういう字を書きますか?「心が亡くなる」ですね。そっちの世界にハマったら良い仕事なんてできるわけありません。