Q 人事担当 鈴木さん:
採用が決定した後に人事が3時間オリエンテーションで説明するのですが、画面共有をしながら相手には資料を持ってもらった状態で説明しているのに、次の日には「知らない」「聞いていない」と何度か言われてしまって、人事としてはもう一回説明しないといけない状況が続いています。どういう対策を打てば良いでしょうか。
青山Answer:
私も同じことを14年近く指導してきて、1回でわかって欲しいんだけど、「知らない」「聞いていない」と言われるのが前提なんです。 まず前提を持っておかないといけないです。 そして24時間経ったら何%人は忘れますか?復習なんてするわけないよ。
Q 人事担当 鈴木さん:
7割くらいですか?
青山Answer:
7割まではいきませんが、それくらい忘れてしまうわけです。そうしたらどうしたらいい?
Q 人事担当 鈴木さん:
もう一度説明するという対策を取ればよいと思います。
青山Answer:
いいえ、それでは「100%になるまで説明を継続します」という対策でしょ?現実的?
Q 人事担当 鈴木さん:
現実的ではないです。
青山Answer:
説明し続けるなんてやってられないよね?
「いい加減にしてよ」となりませんか?では他の人はどうしたらよいと思いますか?
A:秘書 かなこさん
「知らない」と言われない状況を作ります。自分でリストを作って忘れやすいポイントをまとめておくのが良いと思います。「知らなかったです」と言われないような決まった場所、ここ見たら完璧というような情報のあり方をとっておけば良いかなと思います。
青山Answer:
首脳陣MTG(=幹部ミーティング)の内容を「知りません」と言えますか?言えない仕掛けがあります。強弱をつけた議事録になっていて、展開する場所も伝播されていて、翌朝確認まで入る。ということを知っているから「知りません」とは言えないんです。そういう環境を作っています。はるなさんはそういう環境を作っていますか?
毎日実は経験しているところに答えはあります。
ものづくりにしても、チェックを何回しても品質が上がらないということが起きていますが、それも全部一緒なんだよ。 もう少し科学的にやるんであれば、これは助言ですが、説明を伝えた相手に自分で確認するのが大切。そしてその気持ちを忘れないことが大切です。なんかの折に「言ったのに忘れられている」となったところはいっぱいあると思います。
それをどんどんどんどん自分の中で体系的にメモしておけばいいです。
「ここは結構忘れられがち」「ここは結構早く忘れていることが発覚するんだ=頻度が高いということ」といった強弱の分析マップはありますか?
Q 人事担当 鈴木さん:ないです。
青山Answer:
よくしていこうという努力をこれからしていけば良いのではないですか?
ではものづくりの人たち、そういう分析マップはありますか? ものづくりの人たちはプロだから普通の言葉で言いますが、「仕事を舐めているからこうなるのではないですか?できると思っているからこうなるんじゃないですか?」という気持ちがすごくあります。一つ一つの仕事を魂を込めて丁寧にやっていく。
チェックもそう、二度と起こさないためにアプローチするのもそう。全然チーム力になっていないです。