2016.01.31

CMS x オーサリングツール

技術話

「HTMLやプログラムの知識一切不要!ブラウザだけでホームページを作れます!!!!」

と謳っているCMS製品に対し、あまりよくない印象を持たれている方がおられます。

(というか、私自身がその一人で、プロの制作者であれば、これはマトモな意見だと思います)


このようなCMSは、HTMLを直接さわることが出来ないか、出来たとしても限定的であるため、HTMLを編集して構造自体を変える必要のあるオリジナルデザインのホームページ制作には向いていません。


そして、なんと言うことでしょう、気がつけばOWLetも「プログラムの知識が無くてもWebブラウザだけでホームページを作れるょ☆」的な紹介をしているではないですか。

この説明だけ聞けば、見事にその他大勢のCMSの仲間入りですね(*^o^)/\(^-^*)ナカーマ


この紹介メッセージには、決定的に欠落している要素があります。それは「オリジナルデザイン」です。オリジナルデザインが不要であれば、ブラウザだけでホームページを作るというのは難しい話ではありません。

逆に言えば、CMSでオリジナルのデザインを作るというのは、難しい話になってきます。というか、CMSというのは、コンテンツを管理するものであって、デザインを作るものではないので、そももそ無理があるのです。


OWLetは、ブラウザ操作だけでWebサイトを作れるCMSを作らねばならないという動機から開発が開始され、試行錯誤の上、マジでブラウザ操作だけでオリジナルデザインのWebサイトを作れるモノが出来上がったわけなのですが、開発が終わってしばらくしてから、これを世間一般でいうCMSという括りで捉えてよいものかという疑問が、頭の片隅によぎるようになりました。


(制作業務において、これを明確に定義したところで、効率や品質が変わることでも無いのでまぁいいか)


と思ってたのですが、対外的な説明においては、現環境下におけるOWLetのポジションを明確にする事はそれなりに意味のあることですので、この場を借りて、明確な定義を行いたいと思います。


OWLetは、「CMS」と「オーサリングツール」の特徴を併せ持ったシステムです。

開発当初は、そのように作ろうと特に意識してたわけではないのですが、結果として、そのようなシステムとなりました。


「オリジナルデザイン」という部分は、「CMS」ではなくて、「オーサリングツール」の役割となります。

CMSとオーサリングツールのどちらも、「ホームページを作る」という共通点がありますが、両者は別のものです。

では、違いは何か?という事なのですが、答えは簡単です。


「定型フォーマットのコンテンツを管理するもの=CMS」

「自由にコンテンツを作るもの=オーサリングツール」


です。


具体的に例を挙げると、ブログというのは

・タイトル

・本文

・カテゴリ

・投稿日時

といったように、決まった型の記事を投稿・管理するものです。


他に、ECサイトの商品も、

・商品名

・金額

・商品画像

・説明文

と、決まった型のデータを管理します。


このように、形の決まったデータを管理するものがCMSとなります。


では、ホームページのデザインを制作するという作業は、CMSの仕事でしょうか?

答えは明らかにNoです。


全てのホームページが、定型的な構造であれば、CMS化する事が出来るかもしれません。

というより、CMSの延長線上で実現しようとすると、

ヘッダ・フッタ・サイドカラム・メインカラム

と、構成要素を定型化し、編集可能領域を限定する事で、システムで管理可能にするという方向性になるかと思います。

しかし、これではあまりに限定的すぎて、オリジナルデザインの制作はほとんど不可能に近いのです。


もっと自由に、デザイナーの思い通りのデザインを表現するには、htmlを直接編集出来なければなりません。


それをするには、テキストエディタで直接htmlを書くか、DreamWeaver等のオーサリングツールを使って作ることになります。

ここで問題となるのが、システムとして全くの別物なので、オーサリングツールで作った後にCMSのテンプレートファイル化→サーバーにアップロードという手順が必要となり、単純に手間がかかるという事と、ちょっとした変更が、専任の担当者以外には難しいという事態に陥る事です。


おそらく、ちょっとした変更の場合は、オーサリングツールを使わずにhtmlを直接編集する事になり、その時点でローカルのオーサリングツールのデータと実際の納品物のデータは同期されなくなり、オーサーリングツール側のデータは誰も管理しなくなっていくでしょう。


OWLetは、「表層同期型CMS」と「レイアウト編集機能」で、オリジナルデザインを実現しています。

表層同期型"CMS"と言っていますが、実際には、この機能がオーサリングツールに該当します。


すでに何度も紹介してきたように、出来上がりのページの見た目そのままに、ドラッグ&ドロップでパーツを設置していく機能であり、htmlで表現可能なあらゆるコンテンツを生成可能な仕組みです。

そこには、システムの構造上の制約により、表現が制約されるという事は一切ありません。


OWLetは、この「オーサリングツール」的な仕組みと、定型フォーマットのコンテンツを管理する「CMS」的な仕組みが、1つのソフトウェアの中に納められています。

従来の「オーサリングツール + CMS」という制作業務では、オーサリングツールはあくまで制作者のためのツールであり、運用担当者が使うような代物ではありませんでした。

ある程度初心者向けに設計されたオーサリングツールであったとしても、CMSとは完全に分断されているため、運用ツールとしては使えないのです。


ところが、OWLetでは、単なる業務上の工程を分割したに過ぎなかったこれら2つの要素が、「オーサリングツール x CMS」となり、有機的に、相互に機能するようになり、運用上のツールとしても機能するようになるのです。


久保 一也

取締役 最高技術責任者 CTO / プロダクト・テクノロジー本部 本部長

久保 一也

業務内容:
最高技術責任者(CTO)兼プロダクト・テクノロジー本部長として、組織の技術戦略を統括しています。主力製品であるOWLetの開発・保守を指揮し、プラットフォームの安定性と操作性向上を追求。同時に、Athena AIによるビッグデータ学習や分析エンジンの精度向上、セキュリティ診断「77s Check!!」のAPI開発など、先端技術の実装を主導しています。さらに新規プロダクト開発部ではSCSC関連のMVP開発や製品化判定を管理し、技術による0から1の価値創造を牽引。全社的なナレッジの資産化にも貢献し、技術側面から事業の競争優位性を確立する重責を担っています。

組織への貢献ポイント:
AIやセキュリティ技術の実装による圧倒的差別化と、新規事業の垂直立ち上げ、既存基盤の安定化で持続的な成長に貢献。

成果の定義:
OWLetのLTV向上、新規事業の創出数、およびAIによる全社的な開発・分析業務の生産性向上を主要な成果指標と定義。