2014.11.26
インタラクティブ・Webサイト
仕事心得技術話インタラクティブとは?
インタラクティブというのは、日本語に訳すと「双方向」となります。
テレビやラジオ等は、基本的に送り手(放送局)から受け手(視聴者)への一方的な情報伝達となります。
例えば、テレビゲームを例にすると解りやすいのですが、プレイヤーが何か操作をすると、ゲームのプログラムは何かしらの反応を返してくれます。これがインタラクティブ。
Webサイトの場合は、リンクという基本機能が既に双方向性を備えています。
閲覧者が、自分の気になるリンクをクリックすると、ページが切り替わります。
既にインターネットに慣れている人からすれば、当たり前すぎて今更感がありますが、我々プロとしては、このような当たり前の事を科学的に考え、活用していく必要があります。
リンクに対する期待
インタラクティブを深く考えると、人間の心理を解析する事に行きつきます。
例えば、リンクをクリックする時の心理を考えると、概ね以下の通りの事が考えられます。
・このリンクをクリックすれば、自分の欲しい情報に辿りつくだろう(確信的な期待)
・この先のページは何だか面白そう(興味=何か利益があるという期待)
その他、業務用のWebシステムの場合なんかは、業務に必要ないつもの操作してクリックする事もあるでしょう。しかしこれも、このリンクをクリックすると、目的の操作を達成できるという「期待」の元に行われます。
人が何かアクションを起こす場合、何かしらの「予測」や「期待」を無意識的に抱いているのです。
つまり、Webサイト設計において、「期待」を満たす事が重要になります。
所謂「導線設計」とよばれるものです。
「期待通りに動かない」というのは、相当なストレスを与えます。
原則的に、リンクをクリックした時に、的外れなページを表示させてはいけません。ただ、これは相当ヘタな事をしない限りは、そうする方が難しいくらいに当たり前の事です。
それよりも、リンクの配置位置等の画面のレイアウトや、最終的な目的のページに辿りつくまでのページの導線、色やサイズ等の視覚効果によって、自然と目的のページに導く事が必要です。
これは、逆に言うと、「閲覧者が期待を抱くように仕向ける」という事です。緻密に計算された導線は、閲覧者にそれを悟らせません。逆に、洗練されていない場合は、ストレスという形で露呈される事になります。
何かアクションを起こすと期待通りに反応する。シンプルではありますが、目新しさを優先しすぎると、これが軽視されてしまう場合があります。気を衒うのではなく、基本的で当たり前の事はしっかりと押さえた上で、斬新なサイトを作っていきたいと思います。
取締役 最高技術責任者 CTO
久保 一也