2015.12.07

OWLetから○○が消えたなら

技術話

ガーディアンの社員には、採用の時点では業界未経験だったという者が多くいます。
これはつまり、多くのガーディアン社員は、生まれた時には既にインターネットが存在していたという現代っ子よろしく、入社した時には既にガーディアン製のCMS/フレームワークが存在しており、Webサイトは簡単に作れて当たり前という心理が染み付いております。
そこで、今回は「世界から○○が消えたなら」的な感じで、OWLetの機能を適当に消してみたいと思います(あぁ、考えただけでも恐ろしい・・・)


■OWLetからGoogle Analyticsのレポート機能が消えたなら

これはまだマシな部類ですね。
不便になるのは確実ですが、Google Analyticsにログインする事で、レポートそのものは問題なく確認できます。
ただ、どこをどうやって見れば良いのか、何が重要なレポートなのかを見極められるようになるには熟練を要するでしょう。


■OWLetからEC機能が消えたなら

まだできたばかりで、リリース準備段階なんですけど(汗
EC機能が無くなる事で、
・OWLで毎回一からEC機能開発
・ECCUBE等を使う
のどちらかしか選択肢が無くなります。
OWLetECは、既に構築担当者から絶大な支持を得ており、今さら消されると、構築担当者が、泣きます。


■OWLetから問い合わせ機能が消えたなら

大多数のWebサイトは、問い合わせをコンバージョンとしており、閲覧者との双方向コミュニケーションが無くては、そのWebサイトは単なるインターネット上の看板です。
ブランディングを最大の目的とするWebサイトでもなければ、問い合わせ機能はほとんど全てのケースで必須です。

OWLetに問い合わせ機能が無かったらどうなるかはこちらを参照。
ただし、ここで追記。
WordPressのContact Form 7プラグインには、管理画面からの問い合わせ確認機能が存在せず、自動で送信されるメールでしか問い合わせを確認する事が出来ません。
(それをするには、Contact Form DBという別のプラグインが必要)
つい先日それを知って驚愕しましたが、WordPressという、世界で最もよく使われているCMSでもその程度なのです。


■OWLetから会員機能が消えたなら

OWLetでは、「通常会員」「企業会員」というグループを設定し、それぞれのグループ毎に会員登録・ログイン機能を提供しています。
この仕組みがなければ、会員のグループ毎に専用のプログラムを実装する必要が出てきます。
例えば、求人マッチングサイトの構築等で、開発の手間が大きく増えるという事です。
しかし、それほど心配する必要はありません。このような仕組みを備えているCMSやフレームワークは殆どありませんので、それらのCMSやフレームワークと同じ土俵に立つというだけの話です。


■OWLetからカスタムインプット機能が消えたなら

問い合わせフォームの入力項目は、メールアドレス、件名、本文だけとなり、アーティクル機能は新着情報配信だけにしか使えなくなり、ECは固定入力項目の商品データしか扱えなくなるでしょう。
でも、心配しないでください。ここまでで残っている仕組みだけでも、表層同期型CMS付きの(プラグイン機能が無く、多言語管理画面に対応していない)WordPress程度にはなっています。

さらに、引き続き機能を消していきましょう。


■OWLetからレイアウト設定機能が消えたなら

JimdoやWixのようになりました。
確かに、見た目そのまま編集できますが、使い込むほどに収拾がつかなくなっていくでしょう。
デザインテンプレートという仕組みは作りやすくなると思いますが、オリジナルデザインは作りにくくなるでしょう。


■OWLetからディレクトリ機能が消えたなら

カテゴリページに一覧を出力するという機能を、案件ごとに開発する必要が出てきます。
また、パンくずの自動生成が困難になります。
そのことにより、SEO的効果が薄まります。それでも、既存CMSと同程度の内部SEO対策は可能です。


■OWLetからページデータ生成機能が消えたなら

OWLetは、案件固有の特殊なページであったとしても、全てのページがDB化されます。
もし、その仕組みがなければ
・SEOレポート機能がまともに動作しなくなります。
・サイトマップxmlの生成が困難になります。


■OWLetから表層同期型CMSが消えたなら

プラグイン機能の無いWordPressに成りました。
もはや、プラグインがある分、WordPressを使った方がよいかもしれません。
残る望みは、OWLによるカスタマイズ性の高さのみです。


■OWLetからアーティクル機能が消えたなら

CMSですらなくなりました。
しかし、まだOWLという、コアテクノロジーが残っています。
これを使うことで、基幹業務システム等の開発が出来ますし、頑張れば新たなCMSを作ることも出来ます。


■世界からOWLが消えたなら

ガーディアンという会社は、今とは別のものになっていたでしょう。


久保 一也

取締役 最高技術責任者 CTO

久保 一也

OWLetの設計・開発