モザイクアプローチについて SNSの活用で気を付けるべきこととは?
ガーディアンの石川です。
Facebook、Instagram、X(Twitter)など、今やSNSは世界中で普及しており、多種多様な人々が活用しています。
SNSを扱う上で気を付けたいのが、個人情報の扱いです。個人情報の漏洩や特定によって、個人のプライバシーが脅かされる事が無いように、細心の注意が求められます。
「顔出ししていなけば大丈夫」と思いきや、昨今話題に挙がっている「モザイクアプローチ」という手法によって、顔を出していないのに個人が特定されるケースも少なくありません。
今回は、その「モザイクアプローチ」について説明していきます。
モザイクアプローチって何?
モザイクアプローチとは、コトバンクでは「SNSに投稿された複数の文章・画像から、少しずつ情報を集めて組み合わせ、個人を特定すること。」と定義されています。
1つの投稿の内容だけでは、個人の特定には結びつかなくても、投稿者の複数の投稿の内容から少しずつ情報を集めていくことで、個人が特定されてしまうということになります。
ネットでの顔出しや本名出しについては、至るところで注意喚起がされているので、気を付けている人は多いと思います。しかし、
・普段使っている交通機関の名前を出していませんか?
・会社や学校の記念日について投稿していませんか?
・自撮りの写真に特徴的な建物が映っていませんか?
・家の近くで見つけた珍しい物や出来事を投稿していませんか?
上記のような、一見何の変哲もない内容でも、個人の特定に繋がる情報を引き出されてしまいます。
個人の特定によって起こり得るデメリットとしては、
「投稿者が不在のタイミングでの空き巣や窃盗」
「誹謗中傷やストーカー、誘拐などの事件への発展」
などが考えられます。
自分自身の不用意な投稿によって、プライベートが脅かされないように、モザイクアプローチがどのようなものか把握していきましょう。
こんな投稿していませんか?
実際にどんな投稿が個人の特定に繋がりうるのか、幾つか投稿例を挙げてみました。
例1
4/27(土)
「今日から待ちに待ったGW😊
間に有休も取れたから9泊10日の○○旅行😁
さあ、遊びまくるぞ‼️」
GWが終わってからもう1カ月、連休の始めには上記のような投稿が各地で見られたと思います。
このような投稿をするということは、投稿者は必然的に自宅にいないため、家族が家に残っていない限り、確実に家には誰もいないことになります。
この投稿だけでは特定に繋がらなくても、投稿者のそれまでの投稿から住所が絞り込まれてしまっていた場合は、どうなるか考えるまでもありません。
ちょっと気が早いですが、お盆休みの際はご用心。
例2
「人身事故のせいで○○線が止まった😭
マジ最悪😰」
電車の路線名に言及してしまうと、交通情報から事故の起きた路線を絞りこめてしまいます。台風や大雪のような悪天候の場合は全線に影響が出ますが、上の投稿のように事故の場合となると、事故の起こった場所や時間帯、影響を受けた区間から、投稿者の行動範囲を絞り込めてしまいます。
時間帯についても、土日や祝日の出来事なら特定は難しいかもしれませんが、その事故が平日の朝や夕方及び夜に起きていたとしたら、投稿者はその路線を通勤・通学など日常的に利用しているだろうと、行動範囲が絞り込まれてしまうでしょう。
例3
「せっかく晴れていたのに、ゲリラ豪雨のせいで
洗濯物が全部台無しorz」
最近はゲリラ豪雨が多いので、このような投稿もそこそこあると思いますが、このような局所的な天候の変化は、地域を絞り込みやすくなります。雷や雪、雹などの特徴的な天気についても同様です。
例4
「近所でオープンした店に行ってみた
このクオリティで1,000円とかコスパやべえ😁」
全国に展開しているようなチェーン店ならいざ知らず、明らかにその場所でしか営業していない飲食店の場合は、店の内容やメニューによって、時には食器のデザインからどの店を利用したかが判別できてしまいます。
画像には特定に繋がる情報が一杯?
SNSの投稿には、画像や動画を添えることもあるでしょう。しかし、投稿する前に少し待ってください。画像や写真に映っている内容から、個人が特定されるケースも少なくありません。
その1:周りの建物
ガードレールやマンホールにも要注意。実はガードレールのデザインは地区によって異なり、マンホールの蓋に掛かれている数字から設置場所が判別できてしまいます。
また、写真を撮った時間帯にも注目です。太陽の光の当たり方から、投稿者がいた場所の位置や方角が絞り込める可能性があるためです。
とあるアイドルが、瞳に映った風景からも自宅を特定された例もある事を考えると、軽視できるものではないでしょう。
その2:音や音声
SNSには画像だけでなく動画も投稿することができます。工事の音や電車の音が動画に入り込んでいたら、線路や工事現場の近くだと分かるのは、そう難しくはないでしょう。
そのほかには、救急車などの緊急車両、石焼き芋や選挙カーの音声でバレることもあるようです。
前述の瞳に映った風景で特定されたケースの場合、犯人は配信中のターゲットが住んでいると思われる建物で次々にインターホンを鳴らし、その音の聞こえ方で居場所を絞り込んでいました。
その3:服装
学生服やユニフォーム、社章等を身に着けた状態で写真に映り込むと、そこから所属している学校やチーム、企業等の情報がバレてしまいます。
特徴的な服装やアクセサリーを身に着ける時も要注意です。自分だけの個性をアピールしたい気持ちは分かりますが、そのアピールが悪意のある人に届いた場合、個人情報の特定に繋がるパズルの1ピースになるのです。
モザイクアプローチから身を護るには?
ここまでモザイクアプローチの怖さについて説明してきましたが、適切に対策をとることで、そのリスクを軽減することは可能です。
その1:隠すべき部分を隠す
自身の顔を加工して隠すのはいうまでも無く、見せたい内容と関係ない背景にもぼかしなどを入れておくのを推奨します。地名や店舗名などの固有名詞や、たまたま映り込んだ車のナンバープレートなどを、この方法で隠すことができます。
最近は画像の編集ツールも豊富に揃っているので、自分にあったものを選択しましょう。
その2:家に帰ってから投稿する
現在進行形で起きた出来事をすぐに投稿すると、投稿者がその時にその場所にいることが判別されやすくなります。
旅行先の内容や、外出先で見つけた出来事などは、その場で投稿するのではなく、外出先から帰った後など、ある程度時間を置いてから投稿することで、特定のリスクを抑えることができます。
その3:画像のExif情報にご用心
スマホやデジタルカメラで撮影された写真の画像データには、撮影日時・カメラの機種・位置情報などの情報が保存されています。これがExif情報です。画像のExif情報は誰でも簡単に見れるため、個人情報の特定に繋がります。前述にて外出先で起きたことをすぐに投稿するなと説明しましたが、その理由の1つがこのExif情報なのです。
その一方でExif情報の編集や削除も、PCやスマホで簡単に行えます。スマホからの操作よりも、PCからの方が編集できるExif情報の項目が多いので、Exif情報の削除は、なるべくPCから行うことを推奨します。
極端な対策としてSNSに何も投稿しないという方法もありますが、そこまでしなくてもSNSを正しく活用していくことで、個人の特定のリスクを抑えていけます。
最後に
以上、今回はSNSのモザイクアプローチについて紹介いたしました。
SNSの運用には様々なリスクが伴いますが、SNSの特性を理解した上で正しく運用していきましょう。
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