UI/UX改善アイデアをAIに聞いてみたら意外な結果に?

date_range 2025/11/14
GUARDIAN Creative BLOG
記事no131

UIやUXの改善に取り組んでいると、「結局いつも似たようなアイデアに落ち着いてしまう…」と感じたことはありませんか?
ユーザー視点を意識しているつもりでも、どうしても主観や過去の経験に引っ張られてしまい、思考が凝り固まってしまう瞬間があります。
そんなとき、試しにChatGPTをはじめとする生成AIに相談してみたところ、意外な結果が返ってきました。
思いもよらなかったアプローチや、ユーザー心理に基づく改善提案に、思わずハッとさせられる場面も。


本記事では、UX改善におけるAI活用のリアルな体験を交えながら、“ユーザー視点を取り戻す”ための新しいヒントをご紹介します。

UI/UX改善の壁と、AIに聞いてみようと思った理由

日々UIやUX改善に取り組む中で、ユーザーインタビューやヒートマップ、アクセス解析などのデータ分析は欠かせません。
しかし、これらの手法だけでは本質的な課題にたどり着けなかったり、施策が既視感のあるものに偏ってしまったりすることも少なくありません。


また、社内でUI設計の方向性を話し合う際にも「ユーザー視点ではこうだ」「いや、操作性重視だ」と意見が分かれ、なかなか決定に至らないケースが増えていました。
プロダクトの成長段階に応じて課題も変化するなか、「もっと第三者的かつ多角的な意見がほしい」というニーズが高まりました。


そんなときにふと試してみたのが、生成AIを活用したアイデア出しでした。
ChatGPTのようなAIにUX改善の相談をしてみたらどうなるのか——人間とは異なる情報処理と視点を持つAIの提案には、思わぬ発見がありました。
ユーザー視点を深掘りする補助ツールとして、AI活用は新たな可能性を感じさせるものでした。



実際にAIに聞いてみた!質問内容と返ってきた回答とは
では、実際に生成AIにどのような相談をしたのかをご紹介します。


最初に試したのは、次のような質問です。
「このECサイトの購入ステップで離脱率が高いのですが、UX改善のアイデアをいくつか提案してください」
さらに別のケースでは、
「ユーザー登録時にフォーム入力で離脱が多発しています。ユーザー視点に立った改善案を出してください」
といった問いかけも行いました。
これに対してAIから返ってきたのは、以下のような提案です。


AIの回答例(抜粋)
・登録フォームを段階式に分けることで、心理的ハードルを下げましょう。
・進捗バーを設置し、完了までの距離を可視化すると安心感につながります。
・フォームの入力項目を最小限に絞り、後から追加入力する方式も検討できます。
・ボタンの文言や配色が「安心・信頼」を与えているかを見直すことも重要です。


一見すると基本的な内容にも見えますが、「なぜその改善が有効なのか」をユーザー心理や認知負荷の観点から説明してくれる点が印象的でした。
たとえば、フォームの段階分けについては「完了までの見通しを持たせることで、ユーザーが感じるストレスを減らせる」といった補足があり、納得感のある提案となっていました。


また、あるケースでは「初回購入者に対してはゲスト購入をデフォルト表示にする」など、業界の慣習にとらわれないアプローチも提案され、思わずハッとさせられました。


このように、AI活用によってUX改善のアイデアが“いつもと違う角度”から得られるのは大きなメリットです。
とくに、ユーザー視点に立ったつもりが自己視点になってしまいがちなとき、AIの中立的な視点が発想をリフレッシュさせてくれます。

AIの提案をもとに実装→どうなった?

AIから提案されたUX改善案のなかで、特に効果が期待できそうなものをいくつかピックアップし、実際に小規模なテストを行ってみました。
たとえば、「登録フォームの段階分割」と「CTAボタン文言の変更」は、プロトタイプ上でA/Bテストを実施。
AI活用によって得た案を、データで検証する形をとりました。


まず、フォームを一画面にすべて表示していた旧仕様に対し、AIが提案したステップ型フォームを導入したところ、フォーム通過率は17%向上。
特にスマートフォンユーザーにおける離脱率が大きく改善されたのが印象的でした。


また、CTAボタンの文言を「無料登録」から「今すぐ始める(無料)」に変更しただけで、CTRが約9%改善。
これもAIが「ユーザー視点に立つと、“行動後の結果”が明確な文言が安心感を与える」と説明していた通りの結果になりました。


チーム内でも、「いつもは思いつかない視点だね」「これ、他の施策にも応用できそう」といった声が上がり、議論が活性化しました。
特に若手デザイナーからは「AIの出力をベースに意見を出すと、心理的ハードルが下がる」というポジティブな反応もありました。


UX改善におけるAI活用は、単なる“答え”ではなく、“問い直す材料”としてチームの発想力を後押ししてくれる存在だと実感しています。

AI提案のメリット・限界と、うまく活用するコツ

生成AIをUX改善に活用するメリットは多岐にわたります。まず、発想の幅が広がること。
従来の枠にとらわれない提案や、ユーザー視点を深掘りするコメントが得られる点は、特に価値があります。
また、単なる施策案にとどまらず、「なぜこの改善が有効なのか」という理由づけが含まれていることも、チーム内の納得感を得るうえで役立ちました。


一方で、限界も当然あります。
たとえば提案がやや抽象的だったり、実際のユーザー行動との乖離があるケースも。
あくまでAIは“文脈からの仮説”を提示するものであって、万能な解決策ではありません。


うまく活用するコツとしては、質問の仕方を工夫することが重要です。
対象ユーザーのペルソナや、現状の画面設計・目的などの背景情報をインプットすることで、より実践的な回答が得られます。
また、AIの提案はそのまま鵜呑みにするのではなく、人間の感覚や現場の知見と組み合わせて検討する「ハイブリッド型の活用」が最適です。

まとめ

UX改善に行き詰まったとき、AI活用は有効な打開策となります。思い込みにとらわれず、ユーザー視点を再確認する手がかりとして、AIから得られる提案には多くのヒントがあります。
もちろんすべてが正解ではありませんが、発想を広げる“共創パートナー”として活用すれば、新たな改善の道が見えてくるはずです。
次にUX改善で悩んだときは、AIに一度聞いてみてはいかがでしょうか。